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自分が作っているもので地球を汚したくない
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Learn Stories of Makers

「国が豊かになると、人間と物との関係は希薄になり、物を大切にする心は失われていく」
とある国の格言にこのような言葉がある。

文明が発展してきたこの日本やこの世界の中で、改めて人間と物との関係性を問い正す必要もあるのではないだろうか?

大量生産、大量消費の現代社会。
国の豊かさと共に、年々生産と消費のサイクルが速まってきているこの時代の中で、洋服の手直しの仕事をしている有限会社コンテンポラリー宮城嗣貴さん。




宮城さんは洋服の手直しの会社の他にも、自身でオーガニックウェアのアパレルブランドの「SON UJI(そんうじ)」を立ち上げた。

「自分が作っているもので地球を汚したくない」

良いサイクルでモノ作りがしたいという想いのもと、生産の糸からオーガニックにこだわり世界が善い循環になるような商品を届けたいと思っている。

地球のサイクルを考えたオーガニックウェア・洋服ブランド「SON UJI」。オーナーの宮城さんの想いとストーリーを聞いた。



「母の手伝いから洋服と出会い」


沖縄出身の宮城さん。
宮城さんのお母さんは有限会社コンテンポラリーを経営し、洋服の仕立てやお直しの仕事をしていた。とてもアクティブなお母さんで、宮城さんも幼少から洋服を運んだり、お母さんの仕事を手伝っていた。

中学生になると、お母さんが腱鞘炎になって仕事ができないという経緯もあり、宮城さん自身がミシンで洋服の直しをし、そこでミシンの使い方や洋服について学ぶようになる。




幼少からミシンを使ったり「洋服」に慣れしたんでいたので、高校を卒業後は東京の文化服装学院で専門的進学。本格的に洋服の製作やデザインについて学ぶ。

文化服装学院で学んだのちに、アパレル企画営業や大手のアパレルブランドの販売員として働いた。
人との触れ合い、接客が好きだった宮城さんは、販売員として充実した日々を送っていた。

そんな時に、沖縄で暮らす母親の容態が悪くなったとの連絡が届く。

アパレルブランドでの仕事もやりがいを感じていたが、うしろ髪ひかれる思いで、母親の看病のためにも地元の沖縄に帰る選択をする。




沖縄に戻って最初はアパレル会社の販売員として仕事をするが、看病をしているうちに、最愛の母親が亡くなってしまう。

沖縄に介護で戻る決心をして早々の出来事だった。

胸に開いた母親の喪失感を覚えつつも、今後、沖縄で生きていくために、母親が営んでいた有限会社コンテンポラリーを宮城さんが引き継ぐ決心をする。




「沖縄で洋服のお直し」


文化服装学院時代から、いつか自分のブランドを持ちたいとは思っていた宮城さん。
母親の引き継いだ会社の洋服のお直しの仕事をしながら、自分のブランドを作ろうと構想を練っていた。

「自分のブランドを作る」と考えると普通の人なら、右往左往しながら試行錯誤をして頭を悩ませそうな気もするが、宮城さんは悩む事なく、すぐに商品や店構えがとんとん拍子で決まって行った。


(写真は自宅兼アトリエの風景)


それは宮城さんがブランドコンセプトにした想いが芯としてしっかりあったからだ。

宮城さんは「自分が作っているもので地球を汚したくない」という確固とした想いがあった。

特に自分に子供ができ、子供の将来を考えた時に、この綺麗な地球のままバトンタッチしたいと強く感じたそう。また奥様が肌が若干弱いこともあり、化学繊維のものを避けて、自然由来のものを使って商品を作りたいとの想いもあった。

そして生産に関わる人たち皆にとってもフェアであってほしい。自分が作る商品が児童労働に関与したり、誰かに人生を奪うような過酷な労働を強いるようなことにはなってほしくない。



「伝えたい洋服の背景」



宮城さんが伝えたい想いとして「洋服はどんなに安いものでもその背景には作る人たちがいる」ということを語っていた。

洋服を作るためには、洋服をデザインする人、製作する人だけではない。
洋服の糸を作っている人もいれば、その糸のための綿を作っている人もいる。ボタンを作っている人もいれば、布を染める人、多くの人たちの労働が一枚の洋服の背景にいる。




洋服業界というのは、効率化のために仕事が細分化されすぎており「洋服は人が作っている」という現実が見えづらくなっている。

見えないが故に、紡績工場や生産現場では人権を無視したような労働環境が横行し、それが洋服の背景にある。

宮城さん自身が服を作るなら関わるすべての人に良い影響を与えられるようになりたい。
そう思い善循環的な服作りを考えた結果、たどり着いたのがオーガニックコットンだった。

文化服装学院時代の親友から、これなら地球を良き循環にできると確信できるオーガニックコットンを紹介してもらい、オーガニックコットンを使用したブランドを立ち上げた。



「SON UJI(ソンウジ)」


SON UJIの名前の由来は、宮城さんの先祖の名前からとっている。


宮城さんの祖先は琉球士族の、孫氏平田家親王王(そんうじ ひらたけ しんのうおう)。自分のご先祖様の名前を付ければ、その名前に恥じないお店にしなきゃいけないと思うだろうとの想いからつけた名前だ。

オーガニックウェアのアパレルブランドのSON UJIは、他のオーガニックコットンを使っているブランドと2つ違う点がある。

一つは「サイジング」

ブランドを立ち上げた当初オーガニックコットンは民族調の洋服であったり、インナーで使用することが多い中で、SON UJIのサイジングでの服は珍しいという。




できるだけ今のニーズに合うようなデザインのものを作りたいと宮城さん。

沖縄という気候の特徴もあり、沖縄はシャツ一枚を羽織った形の洋服を着ることが多く、シャツ一枚で完成されたデザインになるようにした。




もう一つは「作った洋服に対して最後まで責任を持っている」ということだ

SON UJIでは買った洋服を無料で直すサービス(条件により有料)もしている。



買った洋服が破れてしまったならば、新しく服を買い替えてくれた方が、売り上げになるだろう。しかし宮城さんは、自分が作った洋服は最後まで自分が責任を持つべきだと、購入後のケアまで怠らない。

もちろん無料で直すのは宮城さんに労力がかかる。それでも手直しのお客さんがくると「嬉しい」と言う。地球への想いは宮城さん自身の喜びでもあるのだ。

またSON UJIは、今まで販売したアイテムをリサイクルとしてCONTEMPORARY SONUJIにてアイテム回収を行っている。

リサイクルとしてSON UJIのアイテムをご提供頂いたお客様にはTシャツ、スウェットなどを1点20%OFF、ワンピースなどを1点10%OFFで販売している。

回収したアイテムは、解体をして再度アイテムとして蘇るようにしていくのが目的だ。




責任を持つことで見える景色が変わる。

宮城さんは自分の仕事を通して、地球への新たな景色が見えているのだろう。



「全てをオーガニックにこだわらない?!」


昔は制作過程で使う全てのものをオーガニックにしていたが、今では強度が必要なところはポリエステルの糸も使用する。理由としては、オーガニックコットンよりポリエステルの糸のほうが耐久性が強い。

そして、「長く服を着てくれること」
これが1番のエコだという宮城さんの想いがある。

「天然素材を使うこと=エコ」だけでなく「長く着ること=エコ」という発想ももっと世の中に浸透してほしい。




宮城さんはSDGsやエシカル、サステイナブルなどの言葉に対して想いや意識は、意外にも特にないと言う。

宮城さんの考えは複雑でもなんでもない。シンプルに「物を大切にする」この古からある考えをもっと大事にしてほしい。

その想いの延長線上にSDGsやエシカルなどとの想いとリンクしてくれたらいい、と語る。


「想いは胸の中だけに」


オーガニックコットンの使用にこだわりを持っているSON UJIではあるが、実はお店の接客の中で、農薬による地球環境の問題、綿を作る労働者の過酷な状況など、ネガティブな言葉をお客様に伝えないようにしている。

やはり大前提として、洋服屋の一番はお客様が商品を気に入ってくれて、楽しく買い物をしてくれることだと思う。


楽しく買い物をしている中で「アパレルの背景は暗い」などの話をされても買い物が楽しくなくなってしまう。

なので、SON UJIのホームページにもオーガニックコットンとは記載はしているが、特に宮城さんの想いには言及していない。

購入してくれた人が、人知れず世界に貢献していることに気づいたり、もしくは想いに気付かなくてもいいと宮城さんは言う。

しかし、一方で、お客に伝えないようにする事は、あくまでの宮城さん自身の想いであるとも語っていた。世界に貢献していることを伝えながら商品を売ることを否定しているわけでない。

山の上り方で、いろんな方向から頂上を目指していけるように、世界をより良くしたい想いもみんなの登り方で登っていければいい。




「これからのSON UJI」

2023年の1月にトルコのオーガニック生地を買い付けに東京へ行った。これからトルコのものを積極的に使おうと考えていた、その矢先で死者5万人を超えるトルコの大震災が起きた。

急に宮城さんの元に使命が舞い降りたような感じがし、その場でトルコの生地を即決した。

オーガニック生地で作ったインナーはとても暖かい。
現在はそんなトルコのオーガニック生地を使ってインナーを作ろうと計画中。少しでもトルコの生地を買い、売れた一部をトルコの支援に当てていきたい。


(SONUJIで使用している生地はスイスのbioREプロジェクトやピースインドプロジェクトで生産された生地のみ使用していた。)

自分たちで所有するのでなく、世界で分け合うように。これからの子供たちが大きくなった世界でも、綺麗な地球、そして綺麗な想いの残った地球でありますように願い続ける宮城さん。

SON UJIが世界の善い循環を作っていけるように、宮城さんはこれからも作った洋服の責任を果たしていく。