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気温40度で湿度80%、途上国にトイレ届ける職人たち
気温40度で湿度80%、途上国にトイレ届ける職人たち

気温40度で湿度80%、途上国にトイレ届ける職人たち

2024/06/02・by池田 真隆 (オルタナS編集長)池田 真隆 (オルタナS編集長)

記事のポイント


  1. リクシルはバングラデシュやケニアなどで10米ドル以下のトイレの販売を行う
  2. 安全なトイレが利用できず、命を落とす子どもは毎日700人に及ぶ
  3. 気温40度・湿度80%の過酷な環境でトイレを作る職人に話を聞いた


リクシルはバングラデシュやフィリピン、ケニアなどで10米ドル以下のトイレの販売を行う。世界では、安全に管理されたトイレを利用できない人が約36億人おり、下痢性疾患で命を落とす子どもは毎日700人に及ぶ。過酷な状況の中、トイレを作る職人の思いとは。(オルタナ副編集長=池田 真隆)


「私には5人の子どもがいたが、1人は下痢性疾患で亡くなってしまった。息子のことを思うとすごく辛くて、今でも信じられない。だからこそ、安全なトイレを広く届けていきたい」


ラトリーンプロデューサーとして働く女性

こう話すのは、バングラデシュの北東に位置するハビガンジ県に住む女性だ。簡易式トイレ「SATO」を設置するためには、排泄物を貯める穴を2メートル以上掘らないといけない。女性の仕事は、その穴を掘ることだ。