20階建て豪華客船に「グリーンウォッシュ」批判、その理由は

記事のポイント
- 世界最大の客船「アイコン・オブ・ザ・シーズ」が1月末、就航した
- 運航会社は「動力源はLNGで、環境配慮型のクリーンな客船」と宣伝する
- だが、CO2や未燃メタンの排出を考慮せずに「クリーン」とする点が議論を呼ぶ
世界最大の豪華客船「アイコン・オブ・ザ・シーズ」が1月27日に就航した。運航会社は、LNG(液化天然ガス)を動力源とした同船を、「環境面に配慮したクリーンな客船」だと宣伝する。しかしLNGの主成分は化石燃料由来のメタンガスであり、CO2を排出するため、「クリーン」との主張は「グリーンウォッシュ」だとの批判があがる。(オルタナ副編集長・北村佳代子)

世界最大の客船「アイコン・オブ・ザ・シーズ」は米ロイヤル・カリビアン社(本社フロリダ州)が運航する。1月27日、カリブ海クルーズに向けてマイアミ港を出発した。
同船は全長365メートル、20階建てで総重量は25万トン、収容可能人数は乗務員も含めて最大9950人だ。