豪州初のグリーンウォッシング判決、マーサー年金基金に

記事のポイント
- 豪連邦裁判所はこのほど、豪州初の「グリーンウォッシング判決」を下した
- マーサー年金基金に約11億円の罰金を命じた
- ESG投資を掲げたが、投資先に化石燃料やギャンブル関連企業が判明した
オーストラリア連邦裁判所は8月2日、マーサー年金基金(Mercer)に対し、約740万ドル(約11億円)の罰金を命じた。ASIC(オーストラリア証券投資委員会)が昨年2月に提起した初のグリーンウォッシング事件の判決である。マーサーの投資先に化石燃料、アルコール生産、ギャンブルに関与する企業が明確になった。(オルタナ総研フェロー=室井 孝之)
マーサー年金基金(Mercer)はウェブサイトで宣伝していた「Sustainable Plus」投資オプションにおいて、炭素集約型の化石燃料、アルコール生産、ギャンブルに関与する企業への投資を排除すると主張していたが、実際にはそれらの企業に投資していたことが確認された。