米国でも価格高騰の「銅」ケーブルの盗難相次ぐ

記事のポイント
- 米国のEV充電施設などで、充電ケーブルの盗難が急増している
- 被害の多くは、価格が高騰している「銅線」を狙ったものだ
- EVチャージャーの運営各社は、盗難防止対策への投資を進める
米国の公共EV充電施設などで、充電ケーブルの盗難や破壊行為が急増している。被害の多くは、ケーブル内の銅線を狙ったものだ。銅の国際価格はここ2年で2倍に高騰した。EVチャージャーの運営各社は、盗難・破壊防止対策への投資を進める。(オルタナ副編集長=北村佳代子)

米調査会社JDパワー社は2024年8月、「米国電気自動車エクスペリエンス(EVX)公共充電調査」を発表した。それによると、米EV所有者の公共充電インフラに対する総合満足度は向上したが、公共充電の抱える2つの課題が浮き彫りとなった。
一つは、EV所有者の好む、直流充電(DC)での急速充電器がEVの普及台数に追いついていないことだ。そしてもう一つは、充電ステーションを訪れたが充電を断念したEVドライバーが全体の19%と、前年に引き続き高い水準にとどまったことだ。